重イオン核物理グループ 本文へジャンプ

研究内容
 6.重イオン核物理グループ(下田グループ)で行っている研究は?  
 原子核を実験的に研究しています 
 不安定な原子核(短寿命)を加速器ビームを使った核反応によって
 人工的に生成しています。
 特に、不安定核をビームとして用い、不安定核の特異な構造を研究しています。 
イメージ
 安定な原子核に比べて陽子の数と中性子の数が極端に異なる不安定な原子核
(高アイソスピン核)は、比較的安定な原子核とは異なる構造を持つことが
明らかになりつつあります。また、大きな角運動量を持つ高スピン状態は、
これまで知られていない様々な原子核の形(変形)を示す可能性を秘めています。
このような高アイソスピン原子核や原子核の高スピン状態の構造研究を通じて、
有限個のフェルミオン多体系としての原子核を理解しようとしています。

 さらに、安定領域から遠く離れたこれらの原子核は、宇宙が誕生してから 現在に至るまでの、ビッグバン直後、星の燃焼、超新星爆発の時に生じる 元素合成過程で非常に重要な役割を果たしています。高アイソスピン核の構造を 研究することは宇宙の歴史や現状を明らかにすることにつながります。

1. 安定領域から遠く離れた高アイソスピン原子核の構造と反応 
(a) スピン偏極した不安定核ビームによる軽い中性子過剰核の研究 
 不安定核のスピンの向きを偏らせ(偏極させ)ると、ベータ崩壊で放出される
ベータ線は親核と崩壊先の娘核の状態により、放出空間分布が異なります。
カナダのTRIUMFで、軽い中性子過剰な高アイソスピン原子核で魔法数20 が消失し、
原子核は変形する、という問題解明の研究を進めていています。 

(b) 飛行核分裂で生成された重い中性子過剰核の研究 
 理化学研究所のRI ビームファクトリで生成した安定核から遠く離れた重い
中性子過剰な高アイソスピン原子核の構造をベータ崩壊やアイソマー
(通常より長い寿命をもつ励起状態)を観測して研究しています。
これらの原子核の情報は、宇宙での超新星爆発時の元素合成過程を明らかに
する上で重要です。 

2. 高スピン状態にある原子核の構造 
(c) 不安定核ビームを用いた原子核の高スピン状態の研究 
 原子核の大きな変形の違いによって引き起こされる高スピンアイソマーの研究を
行っています。大阪大学核物理研究センターの不安定核ビームを用い、
安定核ビームでは生成できない原子核の高スピン状態の研究を進めています。
 
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